首の故障からラグビー日本代表候補に復帰を果たしたプロップ具智元(グ・ジウォン、28=コベルコ神戸スティーラーズ)が、23年ワールドカップ(W杯)フランス大会出場へ巻き返す。

7日は大分・別府合宿3日目。W杯開幕まで1年の節目となる8日を前に「あと1年。そんなに時間は残っていない。この合宿と、これからの宮崎(合宿)でもっともっと慣れていって、頑張っていきたいと思っています」と意気込んだ。

1月開幕のリーグワンでは2月6日の第5節まで出場。だが、首の故障に悩まれ、以降は実戦から離れた。手術も経験し、春から夏の代表活動で練習に入ることもできなかったが「ラグビー(の練習)は完全に復帰できている。100%かというと100%ではないけれど、前に比べると良くなっている。ちょっとずつ慣れながら、ケガも良くなっていったらいいなと思っています」と表情は明るい。

過去最高8強入りを果たした3年前のW杯日本大会で短かった髪は伸び「コロナが流行って、家から出ない時間が増えて、自然に伸びちゃいました。切りにいかなくていいから楽です」と笑わせた。グラウンド内外でのギャップも魅力的な28歳。秋は国内で世界ランク4位ニュージーランド、欧州で同5位イングランド、同2位フランスと強豪相手のテストマッチが続く。

「(7月のフランス2連戦は)試合も出られなかったし、練習もあんまりできていない状況。フランスといえば、スクラムとかが、すごく強いチームっていうイメージ。そこは一番、集中して見ていました。焦る気持ちはあったけれど、楽しみにしていた試合なので、しっかり見ながら勉強していました」

再出発の秋。焦らず1歩ずつ、1年後の大舞台を目指す。【松本航】