日本代表を率いて2大会連続のワールドカップ(W杯)に向かうニュージーランド出身のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、52)は、新戦力と実力者の融合を目指す。前回W杯の翌20年はコロナ禍で代表活動を休止。1年後のフランス大会に向け「後れを取っている。難しい部分もあるが、やっていくしかない。ポジティブに感じている」と言い切った。

前回は世界最高峰スーパーラグビーの日本チーム「サンウルブズ」で選手が国際的な経験を積み、代表に生かすことができた。だがサンウルブズは解散。今春は代表と代表候補の2チームに分け合宿を張り、代表候補メンバーでウルグアイとのテストマッチを経験させた。代表でも21歳のSO李承信(神戸)が世界ランク2位フランスとの2連戦で先発するなど、積極的に経験値を積ませてきた。

11月にはW杯1次リーグ同組のイングランドに挑み、W杯期間のキャンプ地となるトゥールーズでフランスと再戦する。ジョセフHCは「若い選手にとってはエキサイティング。(W杯開催地の)フランスで戦うのは貴重」。1年後の躍進に向けて「マジックはない。チーム一丸となることが重要。まだ出発点。成長を続ける」と強化を誓った。