ショートプログラム(SP)首位の松生理乃(17=愛知・中京大中京高)が、ジュニア時代を含めて3連覇を飾った。

フリーもトップの127・93点を記録し、合計192・63点。SPでは取りこぼしのあったスピンのレベルも、3つ全てで最高の4とし「着実にやることができていたと思います。とりあえず(ジャンプで)ミスはあったけれど、優勝で終われてすごくうれしいし、ホッとしています」と今季初戦を笑顔で振り返った。

最後までほほえんで滑りきった。フリー曲は「Nella Fantasia」。選曲時、過去に同じメロディーで滑った三原舞依(シスメックス)らの姿を思い返したという。

「自分がすごく好きな曲。ずっと前から『滑ってみたい』と思っていました。この曲で滑ると自然と笑顔になれる。特に三原選手は滑りが大好きで、見ている人が幸せになれるスケート。自分の目指しているスケートに、すごく合っていると思いました」

振付師は宮本賢二氏。自ら「この曲が一番いいです!」と打診し「自分が滑りたい曲でやるのが一番」と返事が来た。作品を作り上げると、ジャンプ直前まで振り付けが入っており「動きをきれいにもっていけたら、もうちょっと点数が伸びてくると思います」と伸びしろを実感している。

この秋はグランプリ(GP)シリーズ第1戦スケートアメリカ(10月21~23日、ノーウッド)から、国際大会での演技が始まる。

「やっぱり(合計)200点は出したいし、ショート(SP)で70点を超えるのも目標。そこをしっかり達成できたらと思います」

結果とともに、大好きな曲の完成度も高めていく。【松本航】