B1新潟アルビレックスBBは19、20日、群馬クレインサンダーズとホームのアオーレ長岡で対戦する。18日、試合会場で練習に新外国籍選手、Cコフィ・コーバーン(23=米イリノイ大)が初合流。群馬戦でさっそくデビューが決まった。16日に新潟入りしたばかりでコンディションは万全ではないが、意欲に満ちている。また左肩脱臼で開幕前から離脱していた新人のPGモサク・オルワダミロラ雄太ジョセフ(20)も群馬戦で戦列復帰する。8連敗中でリーグ最下位(1勝8敗)も、反転攻勢へ戦力がそろった。

    ◇    ◇    ◇  

笑顔が絶えない。コーバーンは練習中、明るくチームメートと接して大きな声でムードを盛り上げた。「選手もコーチも、いい人ばかり」。今回が初来日。16日に新潟入りし、17日はメディカルチェックに費やした。18日の試合前日練習がチームメート、スタッフと初顔合わせで初練習だったが、気さくに会話し、すぐに溶け込んだ。

213センチ、132キロの体格を生かしたプレーはパワフルだ。「最も得意」というダンクは高校、大学で1度ずつボードを壊したことがあるという。そのダンクをさりげなく連発。守備でも体格に似合わない俊敏な動きを見せた。「自分の強みはフィジカルなプレーとリバウンド、ブロックショットなどリング周辺の動き」。来日前、米国での自主トレでそこを磨いてきた。群馬戦でアピールの準備はできている。

「コンディションは大丈夫」と言うが、河合竜児アシスタントコーチ(47)は「さすがにベストではない」と苦笑い。群馬戦では「ある程度、制限しながら使う」と出場時間を考えながら起用する方針を示した。コーバーンには17日にプレーセットを渡しておいた。この日の練習では違和感なく動いてみせた。「覚えが早い」と河合コーチ。“突貫工事”での日本デビューも、それをカバーするだけの能力は備えている。

新潟は8連敗中。群馬戦の2日間、いずれもチケットは完売で約4000人の観客が訪れる見込み。その中での連敗脱出が使命だ。「勝利につながることなら何でもする。今までの人生の中でたくさんの試合で勝ってきた。新潟にも勝ちにきた」。コーバーンは強気な言葉を口にした。【斎藤慎一郎】

◆コフィ・コーバーン(Kofi Cockburn)1999年9月1日生まれ、ジャマイカ出身。米オークヒル・アカデミーから19年にNCAA1部の名門、イリノイ大に。21年はNCAAオールアメリカン(シーズンのベスト5)セカンドチーム、22年は同ファーストチームに選出される。213センチ、132キロ。ポジションはC(センター)。背番号21。

■モサク「ベストを尽くす」

モサクが待ちに待ったプロデビューだ。14日から全体練習に合流し、5対5の試合形式なども順調に消化してきた。「群馬戦はもちろん出たい」と気持ちも高まる。

開幕直前の9月23日のB2福島とのプレシーズンゲームで左肩を脱臼。別メニューで調整してきた。利き腕ではない右手でのドリブルや筋トレ、食生活の管理徹底など「できることをいろいろやってきた」とポジティブに戦列復帰を目指した。

粗削りだが、抜群のスピードを生かした突破が武器。河合コーチも「彼がいることでさまざまな展開ができる」と期待する。「チームのためにベストを尽くす」とモサク。連敗中のチームを活性化させることを誓った。