2020年世界選手権自転車トラック競技銀メダリストで昨年の東京オリンピック(五輪)に出場した脇本雄太(33)がこのほど、三島市立徳倉小を訪問し講演会を行った。県による東京五輪・パラリンピックレガシー教育推進事業の一環。6年生約60人を前に、夢の実現に向けて自らの経験を惜しみなく伝えた。

「純粋な子供たちと触れ合って、私も楽しめました」と振り返った。講演では「自信を持って前に進んで欲しい」「夢が見つからなくても焦らないで心配しない」「夢はいつ変わってもいい」などとアドバイス。質問コーナーにも丁寧に対応し、軽量の競技用自転車も披露した。1台500万円と聞いて驚いた児童たちは、指1本で持ち上げる脇本の姿に目を丸くした。代表であいさつした長谷川真実さんは「努力することの大切さがわかり、勉強になりました」と感謝を述べた。

プロ競輪選手でもある脇本は、今年のG1レースで2勝を挙げて現在、獲得賞金ランキング1位(1億8199万円)。30日の一発勝負バトル・KEIRINグランプリ(神奈川・平塚競輪場、優勝賞金1億1880万円)で、史上初の3億円賞金王を目指す。年末の大一番に向け「今日の機会をモチベーションにして、気負うことなく頑張りたい」と意欲を示した。【山口昌久】