今夏のインターハイ(全国高校総体)団体戦で初優勝を飾った長崎市の私立瓊浦(けいほ)高校のバドミントン男子部の林貴昭監督(49)が、部員への暴力行為を行い、今月12日から謹慎中であることが15日、同校への取材で分かった。

現在活動を自粛しており、今月中には役員会などを経て処分が下される見通しだ。部活動は監督不在で継続中で、佐賀県で行われている九州大会はコーチが代役を務めている。

今春、部活動中に複数の部員の尻や太ももを蹴ったり、髪を引っ張ったりするなどした。数年前にも当時の部員の髪を引っ張るなどしていた。過度の体罰を受け、同校の山口敦教務主任(48)は「学校としても非常に重く受けとめております。今後こういった事が2度と起こらないよう、教員への研修を含めてしっかりやって行きたい」と話した。

今月12日、外部からの問い合わせがあり、発覚。学校側はすぐに監督や、部員に聞き取り調査を行った。山口教務主任は暴力行為について「生徒をなんとか強くしたいということで、思いが行き過ぎた」と説明。部員については「林先生に指導を受けたいと集まってきている生徒がほとんどですので、非常にショックを受けている。世間のこういう(騒がれる)状況にも混乱している」と明かした。

林監督は瓊浦バドミントン男子部OBで、在学中はインターハイに出場するなどして活躍。学校側はバドミントン男子部の強化目的のため、実業団や日本代表経験など選手・指導者として実績がある林監督を15年4月に招聘(しょうへい)していた。

また、この日、元阪神投手の下柳剛(54)らを輩出した硬式野球部の監督が、部員への暴言や暴行により、今夏の長崎大会前に解任されていたことも判明した。野球部は春夏通算3度の甲子園出場を誇る強豪。