宇都宮ブレックスの新外国人、グラント・ジェレット(29)が大活躍した。

 

14日の秋田戦で移籍後初出場。その時にはまだプレーにキレがなかったが、中1日で見違えるように変わった。途中出場した第1クオーター(Q)こそ無得点だったが、頭から出た第2Qで火が付いた。

 

フォトゥからのパスで豪快にダンクを決めるなど、このQだけで9得点。第4Qでは3点シュートを2本決めるなど13得点とさらに爆発。イン、アウトどちらでもプレーできる強みを生かし、28得点、11リバウンドと強烈な印象を残した。

 

14日の秋田戦が今年の2月以来のゲームだったというジェレットは「まだまだアジャストしようとしているところ」と謙虚。「展開の速さは(これまでプレーした)アメリカやドイツと変わらない。中でも外でもプレーできるところが自分の強み」と話した。

 

エース比江島慎(32)をコンディション不良で欠くなか、ジェレットの活躍は非常に頼もしい。ただ試合は、昨季のチャンピオンシップ・セミファイナルで連勝した川崎に、今季初対戦で敗戦。佐々宜央ヘッドコーチ(38)は「試合全体を通して、相手にスリーポイントをやらせてしまった。ニック(ファジーカス)を抑えるところをメインに思っていたが、途中で修正するところをためらってしまった部分があった」と振り返った。

 

今季の通算成績は10勝10敗で、再び勝率5割となった。同ヘッドコーチは「自分自身は危機感しかない。選手たちはハードワークをしてくれたし、負け犬にはなりたくないので、自分も闘志をむき出してしてチームを鼓舞して、選手と一体となって戦いたい。慎(比江島)がいないから負けると言われるのが一番嫌。どうにかして1勝をもぎ取りたい」と17日の第2戦勝利を誓っていた。