2人のQBが、甲子園ボウル5連覇を引き寄せた。

関学大は星野秀太（1年＝足立学園）が先発して得意のランで相手を消耗させた。第3クオーター（Q）には昨年のエース鎌田陽大（はると、3年＝追手門学院）が得意のパスで攻撃をけん引。2人で早大守備陣を崩して栄冠を勝ち取った。

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QB2人が持ち味を発揮した。大舞台で先発した星野は「初めての甲子園は本当に楽しくて」。QBサック寸前まで迫られても、得意のスクランブルでひらりひらりと相手をかわして打開。相手を左右に振り回して、スタミナを削った。

6－3の第3Qには鎌田が出場。得意のパスを次々通した。「相手がバテているようにみえた。星野のおかげでパスが通ったところもある」。消耗した相手に対し、後半だけで4TD、28得点で勝負を決めた。

鎌田は、11月27日立命館大戦でスタメンを星野に奪われた。悔しさを抑えて「ミスしても気にするな」と励ました。攻撃陣のリーダーとして勝利が最優先。星野にスクランブルのこつを聞くなど、自ら距離を縮めた。この日は攻撃陣としても個人としても結果を出した。決戦を前に、丸めた頭に手を当てて「最終手段でしたが、丸刈りにすると吹っ切れるんですかね」と笑顔だった。【益田一弘】

○…ミルズ杯に選出されたトゥロターは「めちゃくちゃうれしい」と喜んだ。秋季リーグ後半からのメンバー入りとなったが、188センチの体格を生かして活躍。この日も、2回QBサックを決めてチームの勝利に貢献した。「来年はもっとパワーアップして戻ってきたい」。強気なDLは、これからまだまだ強くなる。

▽関学大主将のOL占部　素直にうれしい。ここ2カ月間、夜は寝られないし、朝もバッと起きてしまって。やっと腹から笑えた。

◆表彰選手　▽ミルズ杯（年間最優秀選手）＝関学大DLトゥロターショーン礼（3年）▽甲子園ボウル最優秀選手＝関学大RB前島仁（3年）▽同敢闘選手＝早大DL山田琳太郎（4年）