浜松開誠館の戦いが終わった。3年ぶり2度目出場の千葉経大付に64-73と惜敗。ラスト3分を切るまでもつれ込んだ接戦だったが、最後は力尽きて2年連続の3回戦進出を逃した。前主将のガード萩原加奈ら3年生の公式戦が幕を閉じ、全国4強入りの目標は新チームに託された。

激闘の末に敗れた。インサイド攻撃の応報で相手と互角勝負を演じた浜松開誠館は、第4クオーター残り5分の51-57から粘り強く追い上げた。

センター前田理咲子(3年)やガード井口姫愛(いのぐち・ひより、1年)の3点シュートなどで、2分半の間に61-61。流れを引き寄せたかに思われた。ところがその後、相手攻撃を止められなくなり、4度のファウルも与えた。残り30秒、ガード小幡夕夏主将(3年)の3点シュートで食らいつくのが精いっぱいだった。

高校生活の集大成で臨んだ萩原は、終戦に目を真っ赤にして「悔しいです」と言葉を絞り出した。勝てる試合だったと振り返り、競り合った場面での自分のミスを「情けないと思った」。この日は1回戦とうって変わり、強みのドライブを封印された。「相手のマークから逃げてしまった」と反省した。今後は大学で競技を続けるため、引退後も練習に参加する。「後輩たちにこの結果を超えてほしい。いろいろとアドバイスしたい」と顔を上げた。

小幡は試合直後、ベンチ前でしゃがみ込んで泣いた。一緒に戦った後輩らに「来年は絶対ベスト4を狙ってほしい」と願った。1回戦に続き、チーム最多23得点を挙げたフォワード後藤音羽(1年)も涙が止まらなかった。1年生ながら後藤と試合出場した井口は「出られなかった3年生に申し訳なかった」。憧れだった萩原とのプレーが最後となり「加奈さんのようなドライブが目標。超えられるよう頑張りたい」と今後の成長を誓った。

◆テレビ放送 男子決勝は29日午後1時からテレビ朝日系で、女子決勝は28日正午からBS朝日でともに生放送

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