11年ぶりの優勝を狙う札幌山の手が接戦の末、総体8強の明星学園(東京)を100-96で下し2年ぶりの8強進出を決めた。チーム2位の25得点で勝利に貢献した岡井遥香(3年)は「前半でオフェンスもディフェンスもいいプレーができなかったので、その分、後半で絶対取り返してやろうと思った。自信を持って打って、たくさん入ってくれてよかった」と笑顔で振り返った。

第3クオーター(Q)を終え75-77と2点ビハインドだった。勝負の最終第4Qに躍動したのが岡井だった。83-86で3点シュートを成功。再びリードを許したが、91-90と1点リードした直後には、信頼を置く森岡ほのか主将(3年)のパスから2連続でシュートを決め点差を広げた。「気持ちしかないなと思って、いっぱい声を出しました」。試合後、森岡とハイタッチを交わしたたえ合った。

岡井は相手の195センチの留学生アダム・アフォディヤ(3年)とマッチアップした。大会前にチームは長身の留学生擁する総体4強の東海大福岡と練習試合を行い対策を積んでいた。「中に入られて(ボールを)取られたら勝ち目がない」と173センチの体を張って守った。前日の試合で16リバウンドの相手を13リバウンドに抑えた。

この日もチームトップの30得点を挙げた森岡主将は「自分たちは後半で追い上げる形が多い。自分にマークが激しく寄っていた分、自分に合わせて絶対動いてくれると思ってパスしました」と、岡井のプレーに感謝した。

26日の準々決勝では2年ぶり4強進出をかけて、千葉経大付(千葉)とぶつかる。岡井は「やることは変わらない。自分が走れば、ほの(森岡)からパスをもらえるので、たくさん走ってたくさん速攻で決めたい」と気合をみなぎらせた。【山崎純一】

◆札幌山の手の全国高校選手権8強入り 16年度までの全国高校選抜優勝大会の記録を引き継いでおり、ベスト8進出は2年ぶり17度目。初進出は前身の札幌香蘭女学園時代の77年。前回8強入りした20年度までの通算で優勝2度、4強が3度、8強は11度。

◆テレビ放送 男子決勝は29日午後1時からテレビ朝日系で、女子決勝は28日正午からBS朝日でともに生放送

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