開志国際が福岡第一を88-71で下し、悲願の初優勝を決めるとともに、インターハイのリベンジを果たした。22-27で迎えた第2クオーター(Q)にPG平良宗龍(1年)が4連続で3点シュートを決めるなど、5連続3点シュートで一気に初優勝へ突っ走った。

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最下級生の特権は大舞台での思い切りの良さだ。1年生PGの平良が4連続の3点シュートを決めてチームを救い、相手にダメージを与えた。22-27で迎えた第2Q。2連続の3点シュートで乗ると、PG沢田竜馬(2年)の1本を挟み、再び2連続だ。「ああいうことがあると勝てる」と富樫英樹監督(60)が振り返る神がかったロングシュートの4連発。「リベンジしたい気持ちは1番強く、その気持ちをシュートにつなげた」と殊勲者は言った。

夏のインターハイは残り5秒からの76-77で1点差の逆転負け。その原因を作ったのが平良のパスミスだった。相手のプレスに引っ掛かった痛恨のミス。「以後の練習では『失敗してはダメ』と言い聞かせながらやってきた」と言う。決勝は大きなミスはなかったどころか、勝利の立役者になった。“長距離砲”の連発で相手の気持ちをくじいた。

3点シュートは平良の持ち味だが、決して本調子ではなかった。2回戦から準決勝までの4試合で3点シュートは25本打って成功は6本。決勝も9本のうち4本成功だったが、勝負どころの第2Qのシーンは4本連続でノーミスだった。「先輩たちは失敗しても『打ち続けろ』と声をかけてくれる」。強いメンタルを1年生は備えていた。

「3点シュートがずっと入っていない中で、しっかり決勝で沈められたのは良かった」。大舞台での活躍は確かな自信になる。「このチーム、このメンバーで優勝したのはうれしい」。沖縄から開志国際に入学した1年生PGは、冬に強さを見せた。【涌井幹雄】

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