男子決勝は福岡(ライジングゼファーフクオカ)U15が51-46で横浜BC(横浜ビー・コルセアーズ)U15を破り、Bリーグ下部組織として初の優勝を飾った。今大会得点王の勝又絆(3年)が両チーム最多の25得点で勝利に導いた。

    ◇    ◇    ◇

最後は、エース勝又が決めた。目の離せないシーソーゲーム。2点リードの残り17秒。ゴール下から外側に動いてガードからのパスを受け、3点シュートを決めた。51-46。これで勝負あり。試合が終わると仲間に囲まれ、もみくちゃになった。

「残り時間が少なかったので、絶対打つと決めていた。ずっと日本一になると思って練習してきて、その成果が出せてうれしい」。勝又は声を震わせた。昨年4月に長年、西福岡中の監督を務め、日本代表の比江島慎(宇都宮)らを育てた名伯楽の鶴我隆博氏が福岡の育成部長に就任。U15監督を務め、選手の育成とこの大会、ジュニアウインターカップ制覇を目標に掲げてやってきた。

昨年7月には地元スポンサーの協力でクラブ専用の練習拠点もできた。練習場に苦労するBリーグ下部組織が多いが、恵まれた環境で練習を重ねてきた。インサイドでは圧倒的な得点力を誇る勝又も「オールラウンダーでやっていけるように」という鶴我監督の指導のもと、実力をつけてきた。

勝又は今春、高校バスケットの名門、福岡大大濠へ進学する。「うまい選手がそろっているので負けずに練習して、高校でも日本一になりたい」と話した。

○…横浜BCU15はポイントゲッターの佐藤凪、高島舜弥にボールを集めたが、個人技頼りで相手の厳しいマークを打ち破ることはできなかった。2人はともに11点に抑えられ、相手にボール保有権を渡すターンオーバーは福岡の5に対し8。京(みやこ)監督は「勝ちきりたかったが、福岡の方がディフェンスも含めて上だった」と総括した。

◆男子ベスト5 山口銀之丞、崎浜秀寿、勝又絆(福岡U15)佐藤凪、高島舜弥(横浜BCU15)