張本美和(14=木下アカデミー)が3-1でジュニア女子で初優勝を飾った。兄の智和(IMG)も14歳でジュニアを制しており、兄妹そろって14歳Vを達成。「兄に遅れなくてよかったです」とほほえんだ。

序盤は苦しんだ。小塩悠菜(神奈川・星槎中)の緩急をつけた攻撃に対し、ボールを台上にコントロールできない。第1ゲーム(G)を9-11で奪われ、今大会初めてゲームを落とした。

第2Gも4連続ポイントを奪われるなど、一時は5-7とリードを許した。しかし、ここから反撃開始。強烈なフォアハンドに加え、1球ごとにサーブのトスの高さを変化させ、得点を重ねた。デュースにもつれた第2Gを12-10で奪い、流れを引き寄せた。

その後も第3Gを11-3、第4Gを11-4で奪取。勢いに乗って優勝を決めると、ベンチの父・宇コーチと抱き合って喜びをかみしめた。報道陣からカメラを向けられると、右手にウイニングボールを持ちながら、笑顔で応じた。

試合後は「ほんとにうれしいですし、ホッとしています」とさわやかに笑った。夕方には女子シングルス初戦に臨み、4-0で快勝発進。「うれしさはいったんしまって、切り替えることができたので、それが結果につながったのかなと思います」と控えめに振り返った。

18年にジュニアを制した兄は、そのまま男子シングルスでも優勝し、14歳で2冠を達成。その権利を有する張本美は「目指すのは優勝ですし、それに向けて頑張りたい。向かっていく気持ちはほんとに忘れずに頑張りたいと思います」と力強く誓った。

27日の女子シングルス5回戦では、同種目のパリオリンピック(五輪)選考ポイントで5位につける芝田沙季(25=ミキハウス)と対戦する。