感謝を胸に、最後まで戦い抜く。

前回大会3位の小穴桃里(27)青木豪(23)組が予選リーグ3戦目に臨み、7-3で勝利した。無敗だったチーム苫米地を下し、通算成績を2勝1敗とした。

ショットとスイープがかみ合った。先攻の第1エンド(E)で1点をスチールし、流れを引き寄せると、その後も着実に加点。6-1で迎えた第5Eでは、小穴が4投目でハウス内の相手ストーンをはじき出し、シューター(自チームが投じた石)を中央へロールさせるショットに成功。このエンドを最少失点にとどめ、反撃の芽をつんだ。

小穴は「スイープと投げが合っていました。序盤の第4Eまでは、相手よりもいい位置に置けました」と充実した表情。力強いテークショットを随所に見せた青木も「きれいな展開にしながら、相手に何もさせずに試合を進められた」と胸を張った。

昨年10月に第1子を出産した小穴は、今月上旬に閉幕した4人制の日本選手権に続き、産後4カ月でのプレー。予選リーグ3試合を終え、「ショットや体力面では、意外とうまくコントロールできているかなと思います」と笑顔を見せた。 ただ、競技復帰の裏では苦労もある。「授乳しているのもあって、タイミングも難しいところはあって」と打ち明けた。それでもリンクに立てるのは、家族や関係者の支えがあるからこそ。メディアプラットフォーム「note」でも復帰の過程をつづっており、しみじみと言った。「母になって4カ月目なので、探り探りではあるんですけど、みんなに助けてもらってどうにかできています」。

支えに感謝し、一投に思いを込める。【藤塚大輔】