県高校総体バスケットボールが27日、県内各地で開幕する。男子では浜松学芸(西部11位)が17年ぶり2度目の出場を果たした。全員で守って攻撃するチーム力に磨きをかけ、初戦突破を狙う。女子では静岡高(中部10位)が6年ぶりに県大会へ駒を進めた。1年時から同級生チームメート不在だった唯一の3年生のSF蝦名実菜主将がチームをけん引し、上位を目指す。【倉橋徹也】

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浜松学芸が1996年の創部以来、目標とした2度目の地区予選突破をなし遂げた。主将のPG岸井勢(3年)は「みんなで力を合わせ、チーム一丸となれたのが良かった」と振り返った。練習では特にコミュニケーションを意識して攻守の連係を高めた。その結果、西部からの県出場最終枠を決める11位決定戦を勝利(89○78浜北西)。「最後まで勝つことを信じ、諦めずに戦えた」と続けた。

チームの得点源、PF鈴木宏侑(3年)の貢献も大きかった。地区大会では1試合のチーム得点数の平均7~8割を1人で得点。11位決定戦では45点近くを稼いだ。ただ鈴木は、相手が強くなる県大会では「全員で得点することも大事」。アシストにも力を入れ、自分のやってほしい合わせを練習してきた。

3点シューターのF碇石優希(3年)も予選突破に貢献した1人。地区大会では全7試合で3点シュート計24本を沈めた。「県でも打つと決めたら下のライン(2点か3点)を気にせず、無心でリングにアタックしたい」。1試合5本を決める目標だ。1年生ながら、視野の広さとドリブル力で期待されるG太田優真は、攻撃とともに「守備では相手をしっかり止めたい」と力を込めた。

1回戦では昨年優勝校で全国3位の藤枝明誠(中部1位)と対する。強豪とやれる機会はないと楽しみにする岸井は「どんな相手でも実力を出し切りたい」。強敵に臆することなく挑み、前回果たせなかった1回戦突破を目指す。