開志国際が2年連続5度目の優勝を決めた。県内最大のライバル校・帝京長岡に87-73で快勝した。

SG中島遙希(3年)が前半だけで15得点(計17得点)。36-30の第2クオーター(Q)に3点シュートを決めて悪い流れを断ち切り、優勝へ軌道修正した。昨年末のウインターカップの覇者は、夏のインターハイも18年以来の優勝を狙う。

   ◇   ◇   ◇

SG中島は大忙しだった。ディフェンスで体を張り、リバウンドは外国人留学生相手に肉弾戦を挑んだ。泥くさい役目をこなしながら、前半はスコアを重ねて15点。第2Qの34-21から36-30と相手に主導権を明け渡しかけた場面では3点シュートを決めて立て直した。ファウルされながらのタフショットも2本入れ、接触プレーをいとわなかった。富樫英樹監督(61)は「縁の下の力持ちになって救ってくれている」と勝利の立役者を評した。

中島は茨城・土浦二中出身。ドライブ一辺倒の選手だったが「3点シュートを打てないとダメと言われて練習した」。自主練習では100本インが日課。大会が近づくと150~200インに増やし3点シュートを磨いた。「調子がいい時は200本インは1時間くらいで終わる」。その成果を決勝の大事なシーンで見せた。

中島を含むスタメンはほぼフル稼働だった。総入れ替えでコートを退いたのは電光時計が残り6秒2を示した時。「(他選手を)使う勇気がなかった。県大会決勝は胃が痛くなる」と富樫監督は明かしたが、ほぼフル出場の中島は涼しい顔だ。「楽しくやればきつくない。楽しかったです」。今年の目標は当初、インターハイとウインターカップの2冠獲得だったが、U18リーグを含めた3冠狙いに変更。中島は「それに向けて練習したい」とひた向きだった。【涌井幹雄】