世界ランキング7位の女子日本代表が、東京五輪金メダルで同2位の米国をフルセットの激闘の末に破った。

ここまで6戦無敗の女王からの金星で、VNL通算成績は5勝3敗。スタメンに抜てきされた最年少の21歳、和田由紀子がブロックポイント3点を含む32得点の大暴れ。セルビア、ドイツにフルセットで敗れた悔しさを晴らし、ブラジル大会を理想的な展開で締めくくった。

第1セット(S)は相手のミスにも助けられ、終盤の3連続得点などで21-20と逆転に成功。だが、相手のタイムアウト後にブロックにかかり、最後は23-25で先取を許した。

第2セットも、序盤から一進一退の攻防となった。だが、後半は和田のスパイク、ブロックが連続して要所で決まる。ミドルブロッカーの山田二千華(23)もブロックを決めると、最後も山田が移動攻撃を決め、25-23で取り返した。

第3セットは日本のサーブが光る。石川真佑(23)のサービスエースなどで中盤にかけてリードを広げると、和田もサービスエースで突き放す。和田の活躍は止まらず。スパイクを次々と決めると、最後は山田がブロックを決めて、25-19とセットを連取した。

第4Sは立ち上がりから連続得点で主導権を握るも、先に20得点に乗せられる。後半、会場の得点表記にミスがあり、試合は一時中断。相手のリズムが切れたところで、古賀紗理那、石川らが一気にたたみかけたが、最後はツーアタックを決められ、23-25で惜しくも失った。

試合は前日のドイツ戦に引き続き最終Sに突入。和田の連続アタック、柴田のサービスエースが決まるなど立ち上がりから6連続得点に成功。米国は動揺からかミスを連発した。追い上げを振り切り、このSの最後も和田がアタックを決めて、15-6で勝負を決めた。

和田は「いざというところで攻める気持ちがたりなかった。5S通して全員で責める気持ちでやろうと思った。自分がしっかり点をとってやろうと、ブロックを怖がらずに思い切ってやりました」と喜んだ。

28日はタイに移動して世界ランキング6位のトルコと対戦する。格上との対戦が続くが、「この試合、フルセットで勝てた試合は初めて。チーム全員で戦う気持ちを忘れずにタイでも頑張りたい」と先を見据えていた。