バレーボール男子日本代表の岸翔太郎広報が代表チームのトピックや選手情報などを紹介する「龍神NIPPON広報リポート」。9月から行われるパリ五輪予選のワールドカップバレーまで、チームの舞台裏や秘話をお届けします。

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およそ1週間の長期オフを経て、再始動した龍神NIPPON。19日から始まるアジア選手権、そして五輪予選に向け、ナショナルトレーニングセンターで練習がスタートしました!

初日の練習冒頭。フィリップ・ブラン監督は、選手たちにこう呼びかけました。「(先月末まで行われた)VNL(ネーションズリーグ)では目標のベスト4を達成できたが、それを維持するのは難しい。準決勝のポーランド戦は2-0とリードを奪えるチャンスがあった。身長が大きいから敵わないということはない」。そして、今後の課題を明確にしました。

改善点に挙げたのは、<1>レセプション(サーブレシーブ)<2>相手ブロックの見極め<3>ブロックポイント、の3つ。「良いサーブが来た時にどのようにいいパスにつなげるか。いいブロックがきたときにどう対処するか」と力を込めました。

さらに、「ブロックポイントに関しては良くはなっているが、もっと高めてほしい」とブロックの大切さを強調。「VNLでは1セットあたり1・24ポイント。これは(出場)16チーム中最下位。五輪予選に向けてとても大事なことなので、ここを高めていきたい」と、具体的な数字を出して選手の意識を高めました。

練習では連日、テーマの1つであるブロックを重点的に強化しています。クイックなどの真ん中からの攻撃に対してミドル1枚でブロックにいくパターンや、レフトやライトからの強打に対してサイドとミドル2枚でブロックにいくパターンを反復。ブロック中心の練習ですが、相手となるスパイクも磨かれる効率の良い練習です。

今シーズン、私が見てきた中では、特定のプレーに特化して時間をかけた練習は今回が初めて。世界トップクラスのディフェンス力に強力なブロックが加われば、日本は手がつけられない存在になるかもしれません。

アジア選手権では、ぜひブロックにも注目してみてください!

◆岸翔太郎(きし・しょうたろう)1990年(平2)5月19日、埼玉県志木市生まれ。小学校からバスケットボールをはじめ、中学時には全国大会優勝。高校、大学と強豪校でバスケを続け、その後テレビの企画制作会社へ。現在は日本バレーボール協会広報部撮影班として、男子日本代表チームに帯同し、チームの日々の練習や宿舎での様子などを撮影中。

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