ワールドカップ(W杯(25日開幕、沖縄など)に向けた強化試合で、日本代表(世界ランキング36位)が格上のフランス代表(同5位)に70―88で敗れた。渡辺雄太(28=サンズ)を欠く中、前半を40―45で折り返すなど善戦したが、最後はW杯金メダル候補に力の差を見せつけられた。19日にはスロベニア(同7位)と、本番前では最後の実戦に臨む。

世界ランキング36位の日本に対して、フランスは同5位。NBA選手の渡辺雄太をけがで欠いた日本だったが、何度も相手に食らいつき、W杯のメダル候補フランスを本気にさせた。

立ち上がりに相手にペースを握られそうになったものの、富永啓生や河村勇輝の3点シュートを差を詰めると、富永の3点シュートで10-9と逆転。その後、再びフランスにひっくり返されたが、あきらめることなく戦った。川真田紘也が相手シュートをブロックするなど、インサイド陣の身体を張ったプレーも光った。前半を互角に近いスコアで折り返したが、第3クオーター途中からじわじわ離された。

試合後、両チーム最多20得点の富永は「途中までいい試合ができたが、最後は甘くなった」と反省。河村は「相手がトップ国とはいえ、勝負ごとなので負けたことは悔しい」と話した。

2年前の東京五輪直前にも埼玉・サイデン化学アリーナで対戦。八村や渡辺の活躍もあって81-75で日本が勝った。2年前の再現とはならなかったものの、有明アリーナを赤く染めた1万3000人を超える大観衆を何度も沸かせた。

15日のアンゴラ戦のあとに河村は、「手応えはすごくある。でも世界レベルの相手になると、アジアでは通っていたようなパスが相手の手にあたってしまうことが何度もあった。そこは(残り2試合の)強化試合でアジャストしていければ」と話した。。

前日には主将の富樫が、「課題はかなり出ると思う。でもW杯の前に、その課題を確認できることはすごく大きなこと」と口にした。19日にはW杯前の最後の実戦として、世界ランキング7位のスロベニアと対戦する。さらなる課題と見つけ出し、本番への糧とする。【奥岡幹浩】

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