【北京=藤塚大輔】世界選手権2連覇中の坂本花織(23=シスメックス)が、“不安要素ゼロ”で自身初のGPファイナル優勝を目指す。

8日のショートプログラム(SP)へ向け、この日は公式練習に参加。SP曲をかけた通し練習では、ダブルアクセル(2回転半)や3回転ルッツなどを降りた。

その後は着用していたレギンスが破れたため、一時的に“自主退場”。「お尻のところが破れてしまって、こんなの見せられない」とダッシュで更衣室へ向かい、ほどなくして練習を再開した。「今日ははりきりすぎて、最初からぶっ飛ばしすぎた感じだった。明日からは落ち着いてできたらいいなと思います」と笑顔で振り返った。

今季のGPシリーズは第2戦スケートカナダ、第5戦フィンランド大会で連続優勝。これまでファイナルは18年4位、22年5位と表彰台入りを果たせていないが、今季は3連勝を意味する「イチ、イチ、イチ(1位、1位、1位)」を公言してきた。

「去年は全然仕上がっていなくて、だけど『優勝候補』って言われて『どうしよう…そんなレベルに達してないし』っていうのがすごかったです。今季は頑張ればいけるかな、ってところまで気持ちも上がっているので、気持ちは去年と違います」

フィンランド大会では、8月後半に右足の甲を痛めていたことを明かしたが「先週の火曜からテーピングなしで滑れるようになりました。『あれ痛くないぞ…』と。健康です」と笑顔。「不安要素なしでいけています!」と前向きに初制覇へ突き進む。