フィギュアスケート女子で日本勢初のジュニアグランプリ(GP)ファイナル連覇を果たした島田麻央(15=木下アカデミー)が、シニア勢と滑る全日本選手権(21~24日、長野)で全力勝負する。11日開催地だった中国から関西空港に帰国。全日本ではショートプログラム(SP)でトリプルアクセル(3回転半)、フリーで3回転半&4回転トーループの投入を宣言。高難度ジャンプ連発で、初出場3位だった昨年大会の計202・79点を超える。

ファイナルの金メダルを首に下げた島田は、すぐに次の舞台を見据えた。「全日本選手権では、順位(の目標)はないけど、昨年の点数を超えたい」。昨年はフリーで2度転倒も202・79点を記録して3位。初出場で全日本独特の緊張感に圧倒されたが、2度目は「楽しく滑る」ことを意識して、ノーミスを目指す。

「マオスペシャル」を惜しみなく繰り出す。GPファイナルのフリーで、日本女子として初めて3回転半と4回転トーループを同時成功。島田麻央だけの武器だ。しかも全日本ではSPに3回転半を組み込むことも明言。3回転半×2本、4回転トーループという高難度。15歳は自身初めてのジャンプ構成を投入する。

世界女王坂本花織らと一緒に滑る国内最高峰の舞台。わずか2週間弱と準備期間は短いが「アクセルと4回転をそろえた後も失敗しないような練習を」ときっぱり。ファイナルで出た課題を洗い出し、演技をトータルに考えて、備える。

SPで3回転半、フリーで「マオスペシャル」を決めきれば、高得点は確実。優勝した昨年3月の世界ジュニア選手権では4回転が回転不足になっても224・54点をマークした。大技3本をクリーンに跳べば、頂点もグッと近づく。ジュニアの選手が全日本で優勝すれば、03年安藤美姫さん以来20年ぶりになる。

これまでジュニアで世界トップの成績を残してきた。全日本でも完璧な演技を追求し続け、昨年の自分を超える。【竹本穂乃加】

 

○…北京から羽田空港に帰国した女子で初優勝の坂本は「いい方向に向かっている。ご褒美は(全日本選手権が)終わってから」と、3連覇が懸かる次戦に照準を切り替えた。男子2位で2連覇を逃した宇野は「(全日本は)自分の今後のスケート競技人生にも生きてくる試合になる」と気合を入れ、同3位の鍵山は4回転の種類を増やすことも視野に「フリップかトーループをもう1本。まだまだ体力がしっかりついていない部分もある。練習しながら考えていきたい」とした。

 

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