東京オリンピック(五輪)銀メダルの日本(世界ランキング9位)は格下の地元ハンガリー(同19位)に75―81と逆転で敗れ、パリ五輪出場決定は持ち越しとなった。この試合の前に行われたスペイン-カナダ戦はスペインが制しており、4チームが1勝1敗で並んだ。日本は最終戦となる11日のカナダ戦(日本時間午後11時開始)で勝てばパリ五輪切符獲得となる。

日本は厳しい守りを繰り出して立ち上がりからリズムをつかんだ。試合開始から約2分半で9-0とリード。その後、相手が得点を重ねた時間帯もあったが、再びリードを広げて22-13として第1クオーターを終えた。しかし、地元の大声援を背負う相手の高さに手を焼いた第2Qでは劣勢に回り32-32と同点に追い付かれて折り返した。

後半も一進一退の展開になると、第3Qで日本は48-53とリードされた。第4Qでも激しい攻防が繰り広げられたが、最後は地元の声援を追い風としたハンガリーの勢いにのみ込まれてしまった。恩塚監督は「選手は頑張ってくれた。わたしの責任。下を向かず、自分たちがやってきたことを信じてチーム一丸で戦いたい」と必死に前を向いた。運命のカナダ戦へ、14得点を挙げた高田真希は「しっかり勝って(五輪)切符を取りに行く」と切り替えを強調していた。

◆パリ五輪への道 女子は22年W杯優勝の米国と、開催国フランスがすでに出場権を獲得している。世界最終予選はその2チームを含めた16チームが出場。中国、ベルギー、ブラジル、ハンガリーの4会場に4チームずつ振り分けられ、日本(世界ランキング9位)はスペイン(同4位)、ハンガリー(19位)カナダ(同5位)の組に入った。4チーム中3位以内に入ればパリ五輪切符を獲得する。男子日本代表は昨夏に沖縄などで開催されたW杯でパリ五輪出場を決めた。