【アンジェ=松本航、松本愛香通信員】シニア転向1季目でショートプログラム(SP)首位の中井亜美(17=TOKIOインカラミ)が、日本女子3人目のGPデビュー戦優勝を飾った。
SP78・00点に続き、フリー149・08点、合計227・08点といずれも今季世界最高。得点発表で坂本花織(シスメックス)を2・85点上回ったことが分かると「頭が回らなくなって、急に涙があふれてきた。(中庭健介)先生に背中をさすられた時に『ああ、優勝したんだな』と実感しました」と驚きながら受け止めた。
堂々と最終滑走を担った。冒頭のトリプルアクセル(3回転半)は、片手を氷につきながら着氷。出来栄え点(GOE)で減点を0・69点にとどめ、以降は6本のジャンプで全てで加点を引き出した。演技後はガッツポーズで喜びを表現し、坂本、3位の住吉りをん(オリエンタルバイオ/明治大)とともに表彰台を独占。その頂点で君が代を聴き「花織ちゃんと、りをんちゃんと、表彰台に乗れたことが一番うれしいです」と喜びをかみしめた。
日本勢のGPシリーズデビュー戦優勝は、18年NHK杯の紀平梨花、22年スケートカナダの渡辺倫果以来の快挙となる。シリーズ2戦上位6人が対象のGPファイナル(12月、名古屋)進出へも大きく弾みをつけ、第3戦スケートカナダ(10月31日~11月2日、サスカトゥーン)へと向かう。
「1位になれてうれしいですけど、次、すぐにカナダ大会がある。(日本での調整期間が)1週間しかないので、休む暇もなく練習をして『この勢いのままいけたらいいな』と思っています」
ミラノ・コルティナ五輪の代表切符は3枚。12月の全日本選手権(東京)まで続く争いにおいて、存在感を強烈にアピールした。
◆中井亜美(なかい・あみ)2008年(平20)4月27日、新潟市生まれ。5歳で競技を始め、18年の全日本ノービス選手権Bクラスで優勝。21年の中学校進学を機に拠点を千葉県船橋市のMFアカデミーに移し、中庭健介コーチに師事。同年ジュニアからの推薦で全日本選手権初出場。中2の22年に全日本選手権で4位となり、23年世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得。通信制の勇志国際高に進学した昨季は、3年連続で出場したジュニアGPファイナルで3位。趣味はK-POPで、宝物はNiziUのライブでキャッチしたMAYUKAのサインボール。血液型O。150センチ。


