昨年の世界選手権(ベルリン)男子やり投げの銅メダリスト、村上幸史らが在籍する実業団のスズキ陸上競技部が、4月から静岡県を拠点に新組織のクラブチームへ移行する計画の検討に入っていることが27日、分かった。在籍する全選手の支援を継続する方針だが、日本実業団連合は自動的に退会し、同連合主催の男女駅伝出場などは休止する見通しという。

 関係者によると、地域密着型の社会人陸上クラブを目指し、約40人の在籍選手は新クラブで選手生活を続ける予定。実業団主催の駅伝を中心に活動していた選手は今後、マラソンなど個人種目に力を入れていくという。

 日本陸連が主催する大会や五輪などの国際大会は従来通り出場できる。スズキ陸上部関係者は「底辺を底上げし、規模自体は今より大きくなるのではないか」と話した。