<柔道:講道館杯全日本体重別選手権>◇最終日◇13日◇千葉ポートアリーナ◇女子48キロ級

 最後と決めていた。これを最後に引退すると決めて臨んだ大会で、浅香夕海(21=東海大)が初優勝を飾った。「夢みたいです。自分の中ではこれが引退試合だったので、やりきれたと思います。今日の優勝で少しでも、自分の名前が残せたかな」とはにかんだ。

 準々決勝で、世界選手権銀メダリストの福見友子(了徳寺学園職)と対戦した。押されながらも延長戦に持ち込むと、一瞬のチャンスをつかんだ。横四方固めで一本勝ち。「寝技でワンチャンスがあった。ギリギリでした。いや、奇跡でした。福見さんに勝ったのも初めてなんです。これが最後の試合だと思っていたので、力が出たのかも」。

 大学卒業後は、少年柔道の指導者になるという。「今日、オール一本勝ちできたので、ヨシとします」。笑顔で、畳を去っていった。