<男子バスケット・日本リーグ:トヨタ自動車84-79レラカムイ北海道>◇19日◇北海道・室蘭市体育館

 レラカムイ北海道、ホーム連勝ならず。トヨタ自動車に序盤からリードを許した北海道は、第4クオーター(Q)の猛反撃も実らず79-84で惜敗した。トヨタの走るバスケットに対応し切れず、大事な場面でのシュートの精度を欠くなど攻撃を封じられた。12日の前戦アイシン戦に続くホーム連勝を逃し、2勝4敗で順位も6位から浮上はならなかった。

 最終Qの反撃も及ばず北海道は4敗目を喫した。勝っていれば勝率5割、昨季10月以来1年ぶりとなる連勝だったが、ベテランぞろい(平均31・6歳)のトヨタのディフェンスに封じられた。ここぞという場面のシュートが決まらない。今季3点シュート成功率48%を誇る折茂にして、7回中6回失敗。「消化不良でしたね」。波に乗り切れない試合をそう振り返った。

 室蘭では初の試合。そして昨季5戦全敗の相手とあって全員が闘志を燃やしていた。だが、逆に硬さとなったか、リバウンドも支配され、控え選手も力を出せないまま、気づいてみれば終盤という試合だった。アイシンに勝った試合で先発5人が全員2ケタ得点してみせた「レインボーバスケット」も、この日はできなかった。

 試合後、東野監督が最も厳しい口調で言ったのが、新人阿部のプレーだった。このトヨタ戦でひそかに期待していたのが阿部だった。ここ数戦、不振が続いているが、1年目とはいえインカレ5冠王のプレーヤー。「練習では(同じPGの)桜井を抜いている。あのスピードやシュート力は相手には嫌なはず。それを使わないとは」と、シュートにいかない阿部の消極的な姿勢を指摘し、奮起を促した。

 5割乗せはかなわず、これで借金は2。前戦のいい流れを断ち切る形になったのが、指揮官にはもどかしくてならない。今週末は再び札幌2連戦とホームが続く。アウェーに行く前に何としても勢いに乗らなければならない。【本郷昌幸】