【台北(台湾)18日=今村健人】フィギュアスケートの4大陸選手権は19日、女子ショートプログラム(SP)が行われる。昨季世界女王の浅田真央(20=中京大)は24番、全日本女王の安藤美姫(23=トヨタ自動車)は19番滑走となった。台湾の地元紙も2人に注目し「セクシー安藤VSピュア浅田」と見出しを打つなど、女王対決をあおった。鈴木明子(25)は26番目に滑る。男子SPは世界選手権代表の高橋大輔(24)が83・49点の今季自己ベストで首位、羽生結弦(16)が3位で、同代表の小塚崇彦(22)は6位と出遅れた。

 2人の女王が、フィギュア不毛の地を熱くさせた。「性感(セクシー)安藤VS清純(ピュア)浅田」。台湾のスポーツ紙にあたる大衆紙「アップル・デーリー」は、女子SPを翌日に控えた18日付の新聞でこう見出しをつけた。「背中が大きく開いた衣装で練習する安藤に対して、浅田は首まで隠している」と練習着姿にまで注目。競技が行われたペアSPより大きく掲載し、対決をあおった。

 台湾でフィギュアスケートの国際大会開催は、今大会が初めて。競技の認知度は低く、台湾の関係者によると、浅田を知っている人は「10人に1人」。そこで多くの人に来場してもらおうと、今大会は入場料がなんと無料に設定された。2人の女王対決の“あおり”と相まって、女子SPと男子フリー、女子フリーを行う19、20日のチケットは、すでになくなったという。

 そんな盛り上がりに乗ってか、2人の調子も上り調子。この日の2度の練習で、浅田はトリプルアクセル(3回転半)に計8度挑み7度成功。最初の練習だけ行った安藤も、見出しのように両肩を露出した衣装で、3-3回転の連続ジャンプを決めてみせた。刺激を受けた鈴木も3回転ジャンプを何度も成功。ハイレベルな練習を披露し合った。

 浅田は最終グループの24番目、安藤は1つ前のグループの19番目と分かれたが、第一声で「I

 don’t

 care」(気にしない)と英語でおどけた安藤に、6分間練習直後の浅田も「何番でも良かった」と互いにリラックスした表情。台湾を熱くする戦いが、幕を開ける。