味方に「サー!」を!

 卓球の世界選手権団体戦(25日開幕、ドイツ・ドルトムント)に出場する男女日本代表が15日、都内で会見。83年東京大会以来29年ぶりの決勝進出を狙う女子は、一体感を増すためにベンチに向かってガッツポーズをするように指令を受けたことが分かった。

 “珍”指令は前日14日に下された。日本協会の前原専務理事が女子選手を前に、男女の試合映像を用いて説明。「男子は得点を取ると後ろのベンチを向いて喜ぶが、女子は少ない。一緒に喜び鼓舞することで、より強い団結力が生まれる。それをしていこう」と伝えた。ロンドン五輪代表の石川佳純(19=全農)は「確かに女子はどの国もやらない。勢いは大切。団体戦の戦い方を教えてもらった」とうなずいた。

 団体戦が大好きな五輪代表の福原愛(23=ANA)も作戦順守を誓った。疲労回復や風邪に気をつけて今年から、遠征先でオレンジを食し「どれが甘いか、完璧に選べる」という全日本女王は「もともと日本は『団結力選手権』があれば絶対に優勝する実力がある。ベンチと一緒に、より盛り上げていけば、決勝にも行けるはずです」。

 五輪団体戦のメダルを占う今大会。「決勝に進めれば、五輪でも自信を持って戦うことができる。絶対に銀メダル以上を」と福原。そのために味方へ、おなじみの「サー!」を使う。