世界ランキング11位の日本が、同9位のフィジーに34-21で勝利した。

前半3分、SO田村優(30=キヤノン)のPGで先制。同8分には敵陣5メートルラインから左展開し、田村のキックパスをWTB福岡堅樹(26=パナソニック)が受け、ダイレクトで左隅にトライを決めた。

しかし、同12分にはフィジーがオフロードパスをつないで、CTBボティアが左隅にトライ。SOボラボラもゴールを決めて、8-7となった。日本は同19分、敵陣ゴール前でラックを作り、SH茂野海人(28=トヨタ自動車)からパスを受けたWTB松島幸太朗(26=サントリー)が中央にトライ。さらに、同23分にラインアウトからの攻撃でパスをつなぎ、CTBラファエレ・ティモシー(27=神戸製鋼)が右中間にトライ。同31分にもラインアウトからのモール攻撃でフランカー姫野和樹(25=トヨタ自動車)が抜け出してトライを決めた。前半終了間際の同39分には、フィジーに自陣5メートルのモールからフッカーのマタベシに左中間にトライを奪われ、ゴールも成功。前半を29-14で折り返した。 後半は、一進一退の攻防が続いたが、同15分に相手がボールを落とし、転がったボールをWTB松島が約35メートルドリブルして、2本目のトライ。同20分にはフィジーがラインアウトからのモール攻撃でトライ。ゴールも決まり、34-21となった。その後、日本は防御の時間が続いたが、守りきって過去3勝14敗、4連敗中と苦手にしていた強豪に勝利した。

先制PGを決めた田村は「外国人選手も東北でやる意味を理解していた。素晴らしいチームに勝てて良かった」。途中出場したフランカーのリーチ・マイケル主将(30=東芝)は「まだまだ足りないところもたくさんある。これからW杯へ仕上げていきたい」と気を引き締めた。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(49)は「この勝利は本当にうれしく思う。気合の入ったガッツある80分だった」と選手たちの活躍をたたえた。

日本は8月3日に同13位のトンガ(花園)、同10日に同15位の米国(フィジー)と対戦する。その後、9月6日に同5位の南アフリカ(熊谷)と壮行試合を行い、9月20日開幕のW杯を迎える。