日本ラグビー協会は15日、都内で9月8日開幕のW杯フランス大会に臨む日本代表メンバーを発表した。

FW数選手の故障からの回復状況や出場停止期間を考慮して登録33人中30人の決定にとどめた一方、BKは陣容が固まったといえる。

チームは19日に日本をたち、26日(日本時間27日)のイタリア戦後に本番の舞台、フランスに入る。

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メンバー選考最大のサプライズは、2大会連続出場を目指したFB山中亮平(コベルコ神戸スティーラーズ)の落選だった。

昨秋は強豪ニュージーランド戦など、テストマッチ3連戦にフル出場。左足のロングキックが武器だが、ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)に「十分な準備ができなかった」と評された。

FW第1列やSHなど専門職と違い、山中は李承信(コベルコ神戸スティーラーズ)、松田力也(埼玉パナソニックワイルドナイツ)に続く“第3のSO”としての役割も求められた。

対抗の小倉順平(横浜キヤノンイーグルス)が5月閉幕のリーグワンでのSO経験が評価された一方、同HCは山中に対して「(所属の)神戸でもSOを見たかった」と司令塔としての働きを重視。小倉に軍配を上げた。

FBの軸はWTBも兼ねる松島幸太朗(東京サントリーサンゴリアス)。2番手はWTB登録のセミシ・マシレワ(花園近鉄ライナーズ)、レメキ・ロマノラバ(NECグリーンロケッツ東葛)とした。

マシレワは世界最高峰スーパーラグビーのサンウルブズでFBとして活躍した実績がある。レメキは今年の代表戦出場0分ながらSO、CTB、FBを含めて、SH以外のBKポジションを網羅できる。ジョセフHCは「毎週違う相手によって、自分たちの戦い方を調整しないといけない」と万能さにこだわった。【松本航】

◆日本代表メンバー(30人)

◇FW

稲垣啓太(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

クレイグ・ミラー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

シオネ・ハラシリ(横浜キヤノンイーグルス)

具智元(コベルコ神戸スティーラーズ)

垣永真之介(東京サントリーサンゴリアス)

バル・アサエリ愛(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

堀江翔太(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

坂手淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

堀越康介(東京サントリーサンゴリアス)

ジェームス・ムーア(浦安D-Rocks)

ジャック・コーネルセン(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

福井翔大(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ)

リーチ・マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)

ベン・ガンター(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

◇BK

斎藤直人(東京サントリーサンゴリアス)

流大(東京サントリーサンゴリアス)

福田健太(トヨタヴェルブリッツ)

小倉順平(横浜キヤノンイーグルス)

李承信(コベルコ神戸スティーラーズ)

松田力也(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

中村亮土(東京サントリーサンゴリアス)

長田智希(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

中野将伍(東京サントリーサンゴリアス)

ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)

シオサイア・フィフィタ(トヨタヴェルブリッツ)

セミシ・マシレワ(花園近鉄ライナーズ)

ジョネ・ナイカブラ(東芝ブレイブルーパス東京)

松島幸太朗(東京サントリーサンゴリアス)

レメキ・ロマノラバ(NECグリーンロケッツ東葛)

※残る3人は今後発表