みちのく強豪校の主将たちが大集結! 今夏の甲子園で2勝を挙げた盛岡大付(岩手)の主将・石橋泰成内野手、今春のセンバツに出場した青森山田の主将・内山昂思外野手、昨夏の甲子園で準優勝し、今年は主将を務めた仙台育英(宮城)の瀬戸泰地内野手が、神奈川大学リーグの桐蔭横浜大に合格していたことが21日、分かった。盛岡大付からは伊藤勇貴捕手(いずれも3年)も入学する。12年の明治神宮大会で優勝を果たした新興校で、4人は大学日本一を目指す。

 甲子園を沸かせ、強烈なキャプテンシーでチームをけん引してきた4人が、大学でタッグを組むことになった。盛岡大付の石橋はシュアな打撃が持ち味。左打ちの切り込み隊長として今夏、同校を初の2勝に導いた。鳴門(徳島)との3回戦では最後の打者となったが、チームメートのほとんどが「最後は石橋で終われて良かった」と口にするほど、人望も厚かった。

 青森山田の内山は地元青森出身で俊足強打。今春センバツでは初戦で敦賀気比(福井)とあたり、無安打に終わってチームも負けたが、勝負強い打撃には定評がある。仙台育英の瀬戸は昨夏の甲子園準優勝メンバー。主将を任された最高学年時は春夏ともに甲子園出場を逃したが、小技の利く2番打者タイプで、堅実な二塁守備も光る。今夏の岩手大会で打率6割3分6厘と打ちまくった強肩強打の盛岡大付・伊藤も含め、強豪校のリーダーたちが同じ大学に進む。

 偶然ではない。水戸短大付(現水戸啓明)で02年にセンバツ出場経験がある桐蔭横浜大の斉藤博久監督(51)は「主将が多い世代は強い」と断言。「チームを引っ張ってきた経験があるので、結果的にチームはまとまっていきます。4年生になれば誰かが主将になるわけですが、主将じゃない立場でも支える側にうまく回ってくれます」と話した。実際、今夏の甲子園に出場した関東第一(東東京)高川学園(山口)松山聖陵(愛媛)の主将たちも入学予定。みちのく球児4人は、リーダーシップにあふれる同期たちと切磋琢磨(せっさたくま)していくことになる。

 ◆桐蔭横浜大 1988年創立の私立大。桐蔭学園高が母体に当たる。野球部は06年に1年生47人で始動。同年春、神奈川大学リーグ2部でいきなり全勝優勝を果たし、1季で1部昇格。2部降格を経て、09年春に初のリーグ優勝し、全日本大学選手権初出場。12年の明治神宮大会では初優勝を果たした。主なOBはオリックス東明大貴投手、広島横山弘樹投手。現部員は150人超。所在地は横浜市青葉区鉄町1614。