<インディアンス1-3マリナーズ>◇18日(日本時間19日)◇プログレッシブフィールド

 【クリーブランド(米オハイオ州)=木崎英夫通信員】インディアンス大家友和投手(34)がマリナーズ・イチロー外野手(35)との8年ぶりの対決を制した。2打数無安打1四球に抑え、イチローの連続試合安打を13で止めた。打線の援護がなく勝ち星なしの4敗目を喫したが、7回を投げて4安打3失点と安定感のある投球を見せた。マリナーズ城島は出場しなかった。

 皮肉にも球場、テレビのモニター画面にもスピード表示が出ない。球速不明の珍しい環境下で見た目にも大家のストレート、変化球はキレていた。その球を仕留め切れずイチローは無安打に終わり連続試合安打は13でストップ。左飛、三ゴロと打ちあぐみ、無死二塁の場面に立った3打席目、初球を三塁前に転がすセーフティーバントを敢行も、結果的には送りバントになった。

 緩急を使った投球。タイミングの取りづらさがあったのかと聞かれたイチローは「どうかな…。1人1人、聞いて回ってください」とはぐらかした。ただベンチで大家の投球を凝視するイチローの表情が誰よりも真剣だったことが、すべてを表していた。イチローを抑え込んだ大家だが「ヒットを打つ欲望だけで彼が野球をしてると思いますか。あのバントが素晴らしかったのはチームの勝利のためですよ」と相手をたたえた。

 5月28日にメジャー昇格し5度目の先発となった大家は、持ち味の低めに集める投球がさえ出した中盤に痛恨のコントロールミスが出て右中間2ランと犠飛による1点を許した。「7回投げたということだけなので。チームに求められていることの100%望む形はできてない」と厳しく言った。

 7回4安打3失点で4敗目を喫したが、連打は1度もなし。ウェッジ監督が「好投」と評しても額面通りに受け取らない。04年に打球を受け20センチもの傷あとが残る右手で汗をぬぐいながら最後にポツリと言った。「24日からのシアトル遠征に行けるかな」。マイナー降格とメジャー昇格を繰り返しながらはい上がってきた。イチローとはひと味違った経験の重さがこもっていた。