DeNAが「珍現象」を逃した。楽天に今季4度目のサヨナラ負けで5連敗を喫した。延長12回1死、守護神のルーキー山崎康晃投手(22)がペーニャにプロ初被弾となるサヨナラ弾を浴び、引き分け目前で接戦を落とした。中畑清監督(61)は「彼には舞台が必要だった。やっぱり、引き分けじゃなくて、逆転の雰囲気が必要。でも、この失敗を乗り越えて糧にしてくれればいい」とかばった。

 試合中に巨人が敗れたことで、引き分け以上なら、リーグ首位に再浮上するチャンスだった。交流戦前は貯金10をつくる快進撃でセ・リーグ首位を快走しながら、交流戦に入ってからは4番筒香の負傷などもあり、4カード連続で負け越し中と失速。交流戦に限れば、3勝9敗1分けで12球団最下位に沈む。「首位」の2文字で再びチームに勢いをもたらしたかった。

 失速の要因として得点力の低下が挙がる。中畑監督は「今は打線の低調が敗因になっている」としながらも、「今日は結果が出ていないけど、筒香にも雰囲気が戻ってきた。明日行こうよ。明日、明日」と顔を上げた。交流戦の負け越しは決定したが、DeNAには“首位浮上”の特効薬が目の前にある。【為田聡史】