ソフトバンク李大浩内野手(33)が3安打4打点の活躍で「日本一王手」に貢献した。

 ヒーローインタビューを受ける李は、4番の仕事を果たした充実感でいっぱいの様子だった。

 「試合の中のケガで…。チーム一丸で内川選手の分も戦う気持ちで臨んでいる」。日本シリーズ前に骨折が判明し、無念の離脱となった内川の思いをバットに乗せた。

 コンパクトに振り抜いた。初回1死一、二塁。ヤクルト先発館山の外角球に食らいついた打球は三塁手川端のグラブをはじく先制の左前適時打となった。

 勢いは止まらない。1点リードで迎えた3回無死満塁。痛烈な打球が遊撃手の頭上を越えて左中間を破る3点適時二塁打だ。「良い手応えだった。抜けてくれてよかった」。貴重な追加点を奪った韓国の大砲が、勝負強さを発揮。序盤で4打点をたたき出した。

 体調万全ではなかった。前日27日の第3戦、朝から首を痛めており途中交代。この日の出場も微妙だったが、そんな痛みを感じさせなかった。

 「明日勝って早く休みたいです」。お立ち台でジョークを飛ばす李大浩が笑った。第4戦を終えて、13打数7安打6打点。打率はチームトップの5割3分8厘だ。シリーズMVP級の活躍を見せる李大浩が、ヤクルトに傾きかけた流れを一気に引き戻した。