阪神金本知憲監督(47)は来春の沖縄・宜野座キャンプに若手を大集合させる「大競争プラン」を明かした。17日に打ち上げた秋季キャンプで、若手選手のアピールに手ごたえを感じる。中堅、ベテランを2軍の安芸スタートにしてでも、底上げと新戦力発掘を図る構想だ。

 秋季キャンプも終わり、江越、陽川、原口らアピールを続ける若手について金本監督は「できるだけ連れていきたいが、限界はある。ファームの方も試合をするし。ある程度、計算できる選手は安芸に置いていくかも知れない。年齢的にとかね」と構想を明かした。

 戦力的に計算できるベテランは2軍の安芸で自分の課題と向き合ってもらい、その分を若手枠にあてるのだ。「安芸の方が人数少ないから本当にゴリゴリ練習できる。その辺もちゃんと説明してね。2軍が楽でノンビリとは逆の意味で」と念を押した。

 キャンプのメンバー振り分けは来年1月の首脳会議で決まる。この秋には戦力的に計算できる選手として俊介、坂、新井らが鳴尾浜組となった。場合によっては福留、鶴岡らも想定される。逆に陽川、中谷、原口ら名前の挙がっていた若手は沖縄で基礎をたたき込むことになりそうだ。

 「(沖縄は)若い選手が多いから、できるだけ技術練習に費やしたい。実戦よりは基礎的なものを。たくさん振る。たくさん走る」

 言葉を聞けばシンプルだが、ハードな基礎練習の反復が思い浮かぶ。勝利と改革を託された新監督はそれを実現させるためのキャンプ構想を描いている。