オリックスが11度目の完封負けを喫し、70試合目で借金20を抱え込んだ。89年に阪急から現球団名に変更後は、03年の64試合目に次ぐ早いペース。「こうなりますよね…。点数が取れない。何とか点数を取れるようにしないといけない」。福良監督は貧打にお手上げ状態だった。

 監督が適任者不在を嘆く4番の差が出た。最多勝争いをするロッテ石川から1回に1死一、二塁。だがモレルは内角シンカーに詰まって遊ゴロ併殺打に倒れた。前日1日に「パ・リーグはとてもレベルが高い。攻略するのは難しい。まだ時間がかかると思う」とマイペースすぎる発言で周囲を驚かせた4番が流れを手放した。4回に先制打の相手4番デスパイネとは対照的だった。

 福良監督は試合後、4打数無安打だったモレルの今季2度目となる出場選手登録抹消を決断。1日に育成から支配下登録したばかりの20歳園部の緊急昇格を決めた。今日3日に初スタメンで起用する。2軍にはブランコ、ボグセビックと外国人が控えるが、ともに1軍で打率2割台前半と期待薄。園部は2軍戦で好調ではあるものの、頼れる存在がいないのが悲しき現実だ。

 チーム25勝はソフトバンク・サファテのセーブ数を下回り、勝率3割5分7厘は首位打者ロッテ角中の打率とほぼ同じ。このままでは年間負け数と勝率で、球団ワースト更新の可能性もある。意地を示さないといけない。【大池和幸】