西武は打線の組み替えが的中し、連敗を3で止めた。不動の4番中村を14年5月13日以来の5番とし、前日5番の浅村と入れ替え。好調の渡辺を挟んでメヒアを7番に下げた。コンディションなどを考慮し栗山を外し、3番に森を入れた。

 1回に2番秋山からの4連打で3点。秋山は2回に8号2ラン。7回にも貴重な9号ソロと、つなぎと決めの2役を果たした。「大胆なことをやろう、と。調子を見ながら。おのおのが役割を果たした」と話した田辺監督が強調したのは1回で、「『何とか走者をかえそう』というところが見えた」。日本ハム先発斎藤の浮き球を逃さず適時打を連ねた森、浅村、中村のつながりを評価した。

 攻撃自慢のチームが、点を取れず5位に甘んじている。94試合終了時の数字を15年→16年で比較すると、ある傾向が出ている。

 総得点は388→383。選んだ四球の総数は280→335。喫した三振の総数は794→693。アウトを大幅に削り、走者を出しているのに得点に結び付いていない。「栗山が戻ってくれれば」と田辺監督。壊して組み上げ、やっと見えたつながり。兆しを生かしたい。【宮下敬至】