公称100キロの肉体が軽やかに飛び跳ねた。日本ハム中田が絶妙な走塁で、決勝点を演出した。5回1死満塁。二塁走者だった。陽岱鋼の遊ゴロが走路上に飛んできた。「たまたま打球が目の前に来たので、またいだだけ」。遊撃手は名手の今宮だったが、ふわりと浮いた巨体に視界を狭めたのか…捕球ミス。「邪魔しちゃったかな…。今宮には申し訳ないけど、点が入って良かった」。失策という、思わぬ形で3点目は生まれた。

 3回には、2点目となる左前適時打を放ち、勝ち越した5回も左前打で好機を広げた。「今日は本当に粘り強く、同点とされた後も焦ることなくできた」。2安打1打点と4番が意地を見せて、首位ソフトバンクとのゲーム差は「0・5」。主砲は「0・5と(負けて)2・5では、えらい差。今日をものにできて良かった」と、胸をなで下ろした。