巨人がCS前哨戦で敗れた。眠れる広島の大砲の目を覚まさせた。6回まで1失点と好投の左腕田口が7回に捕獲された。無死一塁からエルドレッドにボール球の低め直球を中堅スタンドに運ばれた。続く8回も2死一塁から宮国が低めのスライダーを左中間へ連発された。助っ人は9月1日を最後に不発だった。だが高めに難があるが、長いリーチが威力を発揮する低めを続けてとらわれた。

 CSに向けて乗せてしまった部分はある。一方で2位も確定し、手の内を見せる必要のない戦いでもあった。首位打者のかかる坂本、コンディションに不安が残る長野を先発から外し、控え野手も積極的に起用した。本拠地最終戦を終え、高橋監督は第一声で「リーグ優勝を果たしたカープファンのみなさま、おめでとうございます」と祝辞を贈った。だが続けた。「日本一のチャンスは残っています。精いっぱい、戦います」。肉を切らせて骨を断つ-。CSで証明する。