早大は高橋煌稀投手(3年=仙台育英)がこれぞエースの投球で1勝1敗のタイに持ち込んだ。最速153キロ右腕は9回140球を1人で投げきり、1失点完投勝利。「今日は一日投げきるつもりでいたので、無事投げ切れてホッとしています」。

得点圏に5度走者を背負うが、失点を許したのは7回だけ。この日の最速151キロの直球とスプリットを主体に10奪三振と相手打線を翻弄(ほんろう)し、「今日は大事な一戦だと分かっていたので、しっかり高低を使って丁寧に投げ切ろうという意識でマウンドに上がりました。計画通り、ローボールとハイボールを狙ったところに投げきれたのが良かった」。対戦相手の法大・大島公一監督(58)は「高橋君はきょうは相当良かったよ」と舌を巻いた。

仙台育英(宮城)から鳴り物入りで早大に進学。2学年先輩の楽天・伊藤樹投手(22)とは仙台育英時代から苦楽を共にし、3月に卒業した伊藤の代役を期待されていた。ただ、今季はオープン戦終盤から登板内容が上がってこず、開幕マウンドを務めることはできなかった。

1カード目の東大戦はリリーフに回ったが、2カード目は先発に抜てき。敗れれば勝ち点を渡す一戦で指揮官の期待に応えた。小宮山悟監督(60)は「1人で最後まで投げきったという結果を見れば、もう『樹の後継者』と言っていい」とほめたたえた。