ヤクルト山田が、史上初となる2年連続トリプルスリーを達成した。敵地・広島で今季最終戦が終了。4打数無安打に終わったが、打率3割4厘、38本塁打、30盗塁の成績で開幕前から目標に掲げていた、ステージに足を踏み入れた。「悔しい思いの方が強い。去年は優勝+トリプルスリーだったから満足な1年だったけど、今年はチームも勝てなかったし、悔いが残る」と課題を口にした。

 1年を通して、戦えなかったふがいなさがあった。7月30日巨人戦(東京ドーム)で、左背中に死球を受け、8月中盤にプロ入り後、初の故障で出場選手登録を抹消。9月11日阪神戦(神宮)では、左脇腹へ死球を受け、その後プロ入りワーストの22打席無安打も経験。その中で、心に誓っていた。

 山田 2年連続トリプルスリーは、自分しか出来ない。背番号1に恥じない成績をみんなが求めている。個人の成績だけど、そういう数字を期待されている。達成するのが、プロ野球選手。

 自分、周囲のため-。使命感を抱いてきた24歳。2年連続で盗塁王にも輝いた。リーグ屈指のヒットマン川端は「2年というか、5年連続でトリプルスリー出来るでしょ」と最上級の賛辞を贈る。山田がオンリーワンの存在へ、さらに走り続ける。【栗田尚樹】