巨人が「王道ローテ」でDeNAのラミチャンス打線を封じる。8日からのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(東京ドーム)で、エース菅野智之投手(26)が初の“CS開幕投手”を務めることが2日、濃厚となった。今季9勝6敗も最優秀防御率(2・01)と最多奪三振(189個)の2冠。抜群の安定感に、下克上への命運を託すことになりそうだ。第2戦はマイコラス、第3戦は田口が有力だ。

 今季、先発ローテの軸を務めた菅野、マイコラス、田口が、この日ジャイアンツ球場を独占した。ランニングや打撃練習で大粒の汗を流した。CS開幕6日前。この3人が、ファーストステージのスターターを担うことになりそうだ。

 第1戦は菅野が託される可能性が高い。昨季は阪神との相性を考慮し第2戦に回るなど、過去3年のCSで初戦とは無縁だった。今季のDeNA戦も1勝1敗で防御率4・05と苦しんだが、菅野は「(CSは)絶対に勝つという気持ちが上回った方が勝つ」と断言。本塁打と打点の2部門でトップに立った筒香にも「攻める。逃げない。完投は考えない。全力でいくのがチームに対しできること。任されたところでしっかりやりたい」と宣言した。勢い十分で襲来するDeNAの出はなをくじくのがエースの務めだ。

 第2戦はDeNA戦通算7戦4勝無敗のマイコラスが浮上する。8打数2安打と抑え込む筒香対策を聞かれると「秘訣(ひけつ)があっても教えないよ。(報道陣が)スパイかもしれないからね」とニヤリ。一気に2連勝でファイナルを決めれば、10勝でチーム勝ち頭の田口を広島との初戦に回すことが可能。先発4番手は大竹寛を筆頭に、ロングリリーフもこなせる内海も候補に挙がる。状態のいい投手からつぎ込み、日本一への道筋をつくる。