3年連続日本一が遠くに見える。ソフトバンクが崖っぷちに立たされた。前夜13日の第2戦で劇的な逆転勝利を飾ったが、初回にその勢いを失った。先発の千賀がレアードに3ランを浴びるなど4失点。大谷に振り逃げを許すなど不運もあったが、全体的に球が高かった。「すべてが甘かった。昨日の流れを引き継いで、入らないといけなかったのに、すべてを止めてしまった。よーいドンで、4点取られれば、士気をそぐことになる。チームに申し訳ない」。CSはこれで5戦連続の被弾。シーズン中から課題だった「1発病」が重要な局面で出た。

 この日は打線が粘れず、拙攻が目立った。2回には無死二、三塁から無得点。逆転劇の立役者になった福田を先発起用したが、不発に終わった。8回表無死一、二塁ではバント失敗から、併殺打という最悪の形だった。アドバンテージを含め、1勝3敗。日本ハムに王手をかけられた。「明日やっていかないと。なんだかんだ振り返っても、しようがない。1つも負けられないのは分かっている。明日、しっかりと頑張ります」。工藤監督は自らを鼓舞するように言った。決着がつくまで、奇跡を信じるしかない。【田口真一郎】