熱戦が続く日本シリーズ。広島緒方孝市監督(47)の「名ぜりふ、口癖」を取り上げます。

 「また1戦1戦、切り替えて」。緒方監督は最後、いつもそう言って会見を締める。25年ぶりのマジックが点灯しても「それはファンの方に大きく報道してあげて。我々には必要ない、むしろ邪魔な情報」と言った。マジックが減っていっても遠くを見ず、目の前の試合に集中した。長いシーズンは勝っても負けても、またすぐに次の試合が来る。「切り替えて」は口癖のようになった。

 名言で言えば流行語となった「神ってる」だろう。愛息がリビングでゲームをしているときの「こんなの神ってる人しかクリア出来ないよ」など、子どもが頻繁に使っていた言葉が頭に残っていたという。多用していたように感じられるが、6月18日の鈴木の本塁打から9月10日の優勝で、「神ってましたね」と言うまで、このフレーズを使うことはなかった。マイクで叫んだことで、また爆発的に広がった。それこそ「神ってる」センスだった。