プレーバック日刊スポーツ! 過去の12月2日付紙面を振り返ります。2015年の1面(東京版)はDeNAのベースボールキャッププレゼントでした。

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 神奈川県全域がベイスターズブルーに染まる!? DeNAが1日、神奈川県内の約72万人の子どもたちにベースボールキャップをプレゼントすると発表した。球団創設5周年を前に、目玉企画として同県内の小学校、幼稚園、特別支援学校など3730カ所に通う子どもたち全員に今月中旬をメドに配布する。球団が掲げる「横浜に根付き、横浜とともに歩む」という思いを県内全域に拡大し、大盤振る舞いの画期的なファンサービスで具現化した。

 野球帽をかぶった子どもたちの笑顔がはじけた。DeNA三浦、後藤、山崎康が横浜市立本町小学校を電撃訪問。球団創設5周年の記念ロゴが入ったベースボールキャップを児童全員に配布した。三浦は「この帽子をきっかけにいろいろなスポーツにチャレンジしてほしい。外に出て走り回って遊んでほしいですね」と目を細めた。この日を皮切りに、神奈川県全域の小学校、幼稚園などに配布を開始し、年内中に約72万人の子どもたちのもとに届ける。

 球界でも異例の“超豪華”プロジェクトだ。球団担当者はベースボールキャップの価格は公表しなかったが「全部を積み上げると1つ11センチなので72万個で79・2キロメートルになりますね。当然、億単位のお金はかかっていると思います」と説明した。オフィシャルショップのレプリカキャップの価格は2500円。大量生産&無料配布用ということを考慮し、仮に1つ800円で試算した場合でも5億7600万円の巨額費用がかかっていることになる。

 球団創設初年度の12年は116万人だったホームゲームの年間来場者数は、4年目の今季は181万人にまで拡大。満員大入りは過去最多の43回を記録した。来季、球団創設5周年という節目のシーズンを迎えるにあたり、地域社会への感謝の思いと、未来を担う子どもたちの夢を応援する思いを野球帽に込めた。池田純球団社長(39)は「子どもたちが野球キャップをかぶり走り回る光景は、元気で幸せな時代と時間のひとつの象徴だと考えています」と同プロジェクトの趣旨を口にした。

 また、球団は来季から横浜スタジアムでの主催ナイトゲーム開催日は午前7時から同8時半までの1時間半、外野エリアを無料開放することも発表。「ドリーム・ゲート・キャッチボール」と題し、自由にキャッチボールする場所を提供する。球界参入から4年。「I☆YOKOHAMA」を合言葉にDeNAが地元市民のハートをわしづかみする。

※記録や表記は当時のもの