巨人が山口俊と森福允彦のダブル獲得に成功した。今季のチーム防御率は昨季の2・78から3・45に大きく悪化。23度の逆転勝ちに対して逆転負けが38度と、優勝を逃した一因は投手陣の不振にあっただけに最高の結果となった。

 交渉解禁日だった11月11日、堤ゼネラルマネジャー(GM)は午前中に福岡市内で森福と会談すると午後には東京都内で山口との交渉に臨んだ。他球団に先駆けて誠意を見せる動きで、先発投手と救援投手の両方を手に入れた。

 山口は高橋監督が「完投できるところが魅力」と話したように、今季セ・リーグ最多の3完封を含む5完投を記録。救援陣の負担軽減が期待できる。

 中継ぎ陣は今季、ベテランの山口鉄也が不調にあえぎ、戸根らもぴりっとしなかった。森福の加入は戦力としてはもちろん、チーム内に競争を生み、他の投手に刺激を与えそうだ。堤GMは「貴重な戦力が加わる。左のリリーフ投手として大きな期待を持っている」とコメントした。