西武熊代聖人外野手(27)が2日、契約更改交渉に臨み、200万円減の推定年俸1300万円でサインした。

 「成績はプロ入り後ワースト。試合数も出ていない。そのままの提示をいただいた」とため息。「分岐点」と位置付けて臨んだ今季だったが、プロ入り後最少の28試合出場にとどまった。

 すべて外野手起用だったが、2軍では内野手としてプレー。秋季キャンプでも、内野守備を辻監督から指導され続けてきた。「両方やっていて、なかなかこれだというのが見つかりかけたり、わからなくなったりした1年。ただ内野をやったことはプラスになると思ってやってきた」と振り返る。

 逆に内野手登録ながら外野手でも起用された金子侑が、盗塁王のタイトルを獲得するなど大ブレーク。「他の外野手がふがいなかったというところもある」と悔しさを味わった。「今年は背水の陣と思ってやった。それでもだめなら、来年は粉骨砕身。肉切らせて、骨を断ったろかいと。食らい付いて、しがみついて、何としてもやってやろうと」と再起を期する。

 出場機会確保へ、まずは「スーパーサブとして信頼されるところから始めたい」と考える。

 「もちろん、先発を目指すのは当たり前ですけど、今の立場ならまずは途中交代での起用を想定する。試合終盤の大事な場面でも、きちんと仕事ができるヤツだと信頼されることが、先々先発を勝ち取ることにもつながると思う」。

 守備でも、攻撃でも、試合の流れにすぐに乗り、大事な仕事を果たすのは簡単ではない。「でも今季の初打席で、バントをきっちり決めたりはできましたしね。シーズン最初で、いきなり相手投手がサファテ。相当しびれました(笑い)。そういう仕事の積み重ねが、信頼につながると思う」。主力にのし上がるため、まずは切り札として信頼を得る。