2・1の全開スタートへ視界良好!! 阪神原口文仁捕手(24)が22日、右肩痛の回復ぶりに手応えを明かした。甲子園クラブハウスでの年内自主トレを打ち上げ。午前中からみっちり動き、最大の焦点だった故障箇所の現状について、引き締まった表情で言った。

 「目標にしているところくらいまで来た。ここで1回(オフで)空く。なるべく(練習頻度を)空けないようにして、キャッチボールとか、やっていきたい」

 今季は育成枠から支配下登録に復帰し、1軍デビューも果たした。打率2割9分9厘、11本塁打など打撃は及第点だ。一方で、盗塁阻止率が2割3分3厘にとどまり、送球に課題を残してきた。右肩は古傷で秋季キャンプの練習も慎重だった。そのなかで12月も地道に送球練習を重ねていた。すでに70メートルの遠投も再開し、回復は順調そのものだ。

 16日には鳴尾浜で、リハビリを担当する伊藤トレーナーと送球練習。約20メートルの距離で、一直線の力強いスローイングを見せていた。同トレーナーも「あれくらい投げられれば、スッキリ年を越せるんじゃないですか。順調には来ています」と復調に太鼓判を押す。原口自身も自覚たっぷりだ。

 「これからは短い距離も練習して肩の強さを。実戦で投げられるように」

 プロとしての真価を問われる来季は正捕手を狙う。梅野、坂本、岡崎らライバルもひしめく。キャンプインに後れを取れば大きな痛手だが、視界は明るい。年末年始は故郷の埼玉・寄居町で練習を継続し、鉄砲肩に仕上げる。【酒井俊作】

 ◆阪神の正妻争い 金本監督は正捕手を明言していない。最右翼は今季チーム最多の68試合で先発マスクをかぶった原口だ。今季は阪神捕手では10年城島健司以来の2桁本塁打。右肩痛の回復は大きな武器だ。今季29試合で先発マスクを被った梅野は、今秋のキャンプで矢野コーチが「現時点で1歩リードしてるのは梅野」と高評価。2ケタ本塁打を目標に正捕手奪取を狙う。今季18試合先発の坂本は総合力が魅力。秋季キャンプの盗塁練習で走者を全て刺し、猛アピールした。今季開幕スタメンの33歳岡崎も投手陣の信頼が厚い。