「アジャ」改め「アジャの里」が、ロッテの横綱を目指す。4年目の井上が、大関稀勢の里の初場所優勝に感激。「やっとですね」と初賜杯を喜んだ。現在117キロで球界日本人最重量を誇るが、昨季までは1軍に上がってもベンチを温める機会が多かった。「今年は“アジャの里”で行きます。まだ前頭10枚目ぐらい。まずはレギュラーになって、いずれ横綱を目指します」と、主軸となり横綱級の活躍をすることを目標に掲げた。

 相撲から学んだ。朝青龍が立ち合い前にまわしをポンとたたくのを見て、ルーティンの重要性を感じた。「僕は肩に力が入る。気持ちが浮き上がらないように、ベルトを2回たたいて打席に入ります」と参考にした。長打力が売りだが、3年間で4本塁打のみと力を出せずに来た。今年にかける思いは大きい。1月は大阪で中日大島らと徹底的に体幹を鍛えた。デスパイネ退団で大砲不在の危機も「僕にはチャンスです」と、勇ましく四股を踏んだ。【古川真弥】