巨人は対外試合初戦で若手の先発陣が乱調だった。サムスン戦(韓国)で2年目の桜井が先発。2回まで無失点に抑えたが3回に制球が甘くなったところを4安打され、3失点を喫した。2番手の昨季10勝の田口はスライダーが制御できず、ストライクを欲した直球で痛打。先頭に3ボールから、次打者に1ボールから2者連続本塁打を浴びた。

 ともに3回3失点では高橋監督のコメントも自然と厳しくなった。「イマイチですね。ボール自体というか、もっとまとまって投げてくれないと」。田口は12日の紅白戦でも2回7安打2失点と荒れた。「今日でどうこうはない。昨年の10勝はたいしたものだし、よくやったと思う。でも内海、杉内、阿部、村田のような実績とは大きく違う」。先発ローテの一角を占めることが濃厚な左腕。だが昨年の成績に安穏としてほしくはない。

 若き両腕は反省しきりだった。桜井は「変化球の使い方を再確認しないと。低めを意識しすぎてボールになった」と話し、田口も「反省点は挙げきれないほどある。右打者への外角は高かったり、質が悪い」と振り返った。打線も散発5安打の完封負け。指揮官は「2人だけじゃなく、とくに良かったと思うことは、ほとんどなかった」と渋い表情だった。【広重竜太郎】